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小田原みかん畑・再生プロジェクト

神奈川県小田原市根府川(荒れ果てていくみかん畑を再生)

vol.26 小田原みかん畑・再生プロジェクト

神奈川県小田原市根府川、相模湾に面した眺めのいい断崖に広がるみかん畑。今年で4年目となる、NPO法人ビーグッドカフェ主催「オレンジプロジェクト」に参加した。プロジェクトの目的は「荒れ果てていくみかん畑を再生すること」。

気候温暖な小田原には、かつて日本有数の出荷量を誇ったみかん畑が数多くある。牛肉、オレンジ自由化に端を発し、単価の下落や後継者不足などで、みかん畑の手入れが行き届かず放置される姿が近年目立ってきた。

「放置されたみかん畑は、ツル性の雑草や成長の早い樹木に覆われて藪化し、みかんの木に日が当たらなくなっている。木を一度伐ってしまうと、実をつけるまで再生に長い時間がかかります。昔から続いていたみかん畑を大切な資産として考え、後生に引き継いでいけないかと」と、アドバイザーの四井真治さん。

4月13日、あいにくの雨模様のなか32名もの参加があった。草刈り、ハーブや野菜の種まき、果樹の植林に精を出す。不慣れでも、土に親しむ作業には充実感がある。

「みかん畑に、別の作物や樹木を植えて多種多様な明るい森にします。人が農作業を通じて土地と関わり、畑の手入れのために人が入ることで、徐々に見た目にも美しく豊かな生態系を育む、みかん畑に再生するパーマカルチャーの発想です」。

街からやってきた参加者は土に触れて自然を愉しみ、みかん農家は採算の取れる形で生産を続ける。そこから生まれた里の風景は、ひとびとの共通の宝物となる。

(2008年夏号)

特定非営利活動法人 ビーグッドカフェ
□3,000円/回(オーガニックランチ、パーマカルチャー講座付)
□7月13日(日)草刈り、摘果 、野菜の収穫、草花の種まき、ベンチづくり
□9月14日(日)草刈り、緑肥(草生栽培種子を播く)、ハーブ、草花の苗を定
□Tel. 03-5773-0225  FAX. 03-5773-0226