32号 2010年[冬]

32号 2010年[冬]

家も物も、できれば壊さずに、直す。
それは時間と記憶をつなぐこと。
往時の作り手に思いを馳せ、
新たな手を加える楽しみも、そこにある。

特集

改修の楽しみ、
修理の技。


実例

不思議な「観光案内所」へ。

古民家を改修して都会と里山を結ぶ拠点に。

家物語・築七七年の祖父母の家を住み継ぐ。

古家に宿る、静かな時間を受け継いで。

集合住宅2例・畳部屋を自在に使って広々と。

光と風を呼び込むワンルームに。


工房探訪・宮本茂紀 愛着に応える、椅子修理。


直して、使い続ける。(陶の片口/木の椀・皿・匙/うるし椀/竹の籠・笊)


ナガオカケンメイさん、「ロングライフデザイン」って何ですか?


修繕新聞

藍染めで古いシャツが蘇る/わが家の「流し台」半世紀/聞き書き・おばあちゃんの「繕い」/東京で、茅葺き屋根を葺き替える/外壁を長持ちする板張りに/賃貸住宅・杉床改修体験記、等々


Selection

紙のもの・白の手触り


連載

□Made in Poetry32 「ときどきハイネのことばを思いだす 」詩・長田 弘
□新・暮らしの絵日記8 「いずれ、富浦か、島か。」 絵と文・大橋 歩
□僕の生活散歩32 「羊」 文と絵・三谷龍二
□どこかにある28 「日本人なら椀一式」 文・原 研哉
□今和次郎『日本の民家』再訪7 「浜辺のプリコラージュ 越後の舟小屋」 文・中谷礼仁
□家をつくるなら、近くの山の木で31 「山を守りながら、家をつくろう。」
□手仕事を聞く 「箸」 浅見知司 写真・池内功和
□名前のない道4 「形のないもの」 文・赤木明登
□エネルギー探偵の時事談義32 「25%削減のグリーンニューディール」 文・槌屋治紀
□センス・オブ・プロポーション32 「改造工事のセーフティネット」文・畔上圭子
□風土倶楽部のおすそわけ16 「砂糖」文・朝田くに子 写真・鈴木 亮
□新連載「住むなんて、どうでもいいけど1」 文・松山 巖