20号 2007年[冬]

20号 2007年[冬]
深い軒に守られた縁側、屋外とつながる土間、
引き戸の間仕切り、板の間の掘り炬燵、
障子ごしの静かな陽光に包まれた畳の部屋。
気候風土に根ざしたかたちや素材がつくる「日本の家」は、
どこか懐かしい、ふつうの家。
長い年月のなかで培われてきた家に、賢く暮らす。

特集

賢い「日本の家」


<実例>

里の古家に「木の文化」を教わりながら。
土間がつなぐ、家族の暮らし。
床座の暮らしを、自在に愉しむ。
建築家・黒沢隆の自邸で聞く「日本家屋・再考」
和の素材を活かした、マンション改修。
懐かしい日本の暮らしがある、東北の宿。



藁(わら)新聞


藁の文化/藁の一生、循環する素材/藁の包装/藁で作る生活道具/ 藁屋根/藁の家/藁と食/藁灰の効用/畳の藁床/藁ムシロ



高橋みどりのもっと身近に、うるしの器


手触りがやさしく、口あたりがいい。
熱々の料理をしっかり受け止め、使うほどに美しい艶を湛える。
日本の暮らしの道具、うるしの器をもっと身近に使いたい。



原寸素材図鑑・白い左官壁



特別企画

デザイナー山口信博の「眼で考える」
薬缶(やかん)をたしなむ


日々の暮らしに欠かせない薬缶を凝視する、考える。
するとそこには、さまざまなかたちの背景にある理由が見えてくる。
独自の美学に基づいた「知の愉しみ」を。



連載

街歩き術 4 斎藤靖彦
風土倶楽部のおすそわけ 4 文・朝田くに子
暮らしの絵日記 20 絵と文・大橋 歩
家をつくるなら、近くの山の木で 19 
センス・オブ・プロポーション 20 横行する国産材「攘夷論」
怠けるヒント 7 文・松山巖